2017年8月6日日曜日

日本国憲法と戦争

今日は日本人が忘れてはならない広島に原爆が投下された忌むべき日。昭和20年の8月、既に日本政府は連合軍に対しポツダム宣言受諾の意思を示して条件の詰めをしていたが、米軍は原爆の威力実験の意味があったとされるが、さらに中2日おいて長崎にも原爆を投下。戦争だから仕方が無かろうが、8月に入ってからの空襲などで亡くなった民間人を含む犠牲者が何十万人に上るか、正確に知る人は少ないだろう。

改めて終戦時の手続きを振り返ると、米英支(中)3国の代表者によってポツダム宣言(日本に対する降伏勧告)が発せられたのが7月24日、日本が受諾を宣言したのが8月14日、そして正式の終戦は9月2日。この期間を長いと見るか手際よかったと見るかは国によって大分異なるのは当たり前だ。先に触れたように亡くなった兵士や無辜の民からすればとてつもなく長すぎたし、連合軍側からすれば思いのほか手際良く運んだとしているのだろう。

この違いは悔しいことだが、敵国を恨んでも仕方がない。どう考えても日本の政治家の戦争に関する判断が間違っていた。当時の政治体制においては軍人が圧倒的な力を持って、政治にコミットしていたことも忘れたはならない。戦後の新憲法下では、自衛隊員が政治的発言をすることは厳に戒められているので、隊員の馬鹿な言動は少ないが、困ったことに文民の政治家に、勇ましいというか、馬鹿な発言をする輩が増えている。

政治家は特段の見識が無くてもなれるし、戦争体験をした政治家はいないに等しいので、馬鹿が増えるのもやむを得ないかもしれぬ。しかし今日は、政治家の悪口は取り敢えず措く。代わって昨夕のTBSテレビ「報道特集」について感想を書きたい。この番組は感心することが多いが、昨日は憲法問題の特集で大変見応えがあった。今の憲法は占領下にある時代に連合軍から押し付けられた憲法であって、国民の総意に基づくものでないとする意見がある。

言い始めた政治家は安倍首相の祖父岸信介氏のようだが、少なくとも自民党は憲法改正を党是としている。占領下で制定されたのは事実だが、押し付けられたとするのは正しいかどうか?当時の記録を丹念に辿ればそうは言えないと思う。そこを非常に解りやすく整理してくれたのが昨日の番組だった。更に88歳の俳優仲代達也氏と84歳の落語家歌丸師匠を登場させて、戦争の悲惨さと馬鹿さ加減を証言させた。この分かりやすさは、流石テレビと言うものだと感じ入った。

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