2017年8月10日木曜日

諦めるしかない

トランプ米国大統領と北朝鮮の最高指導者金正恩氏が子供じみた脅し文句を言い合っている。トランプ氏が言う「世界が見たこともない炎と怒りを受ける」は、先の大戦末期アメリカのトルーマン大統領が日本に向けて発した警告の引用らしい。まさか核攻撃は無いだろうとの見方もあるが、核使用が無くてもどちらかが実力行使をすれば、日本が巻き添えになって相当悲惨なことになるだろう。

考えただけでも恐ろしいことだが、日本の政治家はのんびりしたものだ。今日は終日国会で安全保障委員会が開催されているが、論議されているのは昨年来問題になっているのはPKOで南スーダンに派遣された部隊の日報問題。どれだけの国民が関心持っていることやらだ。

実力組織の自衛隊を所管する役所は防衛省、しかしこの防衛能力をどの程度信じたらいいか?どうもまるきり当てにできないとの説がある。例えば北朝鮮が日本を攻撃してきた時、自衛隊はどのように防衛体制を取るのか?ミサイルや航空機が飛んで来たら航空自衛隊?或いは海上自衛隊?その時陸上自衛隊はどこで何をするの?当然ながら攻撃に対する防御や反撃は個別的自衛権だから、即座に行動あって然るべきだ。

ところが、日本の自衛隊には陸海空を統合した参謀本部が無いし、情報も統合されていない。統合幕僚長は存在するが、この役職は政治的に機能するために設けられているだけで、軍事的には機能し得ないようだ。自衛隊の最高指揮監督者は総理大臣で、防衛大臣が隊務を総括することになっている。要するに、本格的に攻撃されたとき、陸海空の各幕僚監部トップ、幕僚長が出動命令を下すためには相当ややこしい手続きが必要で、時間が掛かりそうである。

映画なんかで観ると、どこの国でも全軍を指揮する指揮所が政権近くに置かれ、そこに全軍の情報が集約されている。日本では戦前から陸軍を統括する大本営と海軍を統括する軍令部が別になっていたようだ。現在官邸に危機管理室があるとは聞くが、ここに自衛隊情報が集約されてはいないようだ。伝統的セクショナリズムが未だに続いているのだろう。何れにせよ、戦争が始まれば、今はすぐに庶民にに被害が及ぶ。しかし庶民は誰も守ってくれる人はいない、もう諦めるしかなさそうだ。

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