2017年1月24日火曜日

発言の分かりやすさ

昨日と同じテーマで恐縮、昨日の稀勢の里関の記者会見は誰が聞いても心地よかったに違いない。同じ記者会見でも、念入りに準備された総理記者会見が全く心に響かないのは何故か、総理周辺は研究することを薦めたい。会見の中で彼が覚悟の中に「立ち居振る舞い」について語ったのは巧まずしてのことだろうが、偉いと思った。因みに前後を余さず引用すると以下の通り。

「グッと気が引き締まりました。尊敬される、模範となるような力士になっていきたい。そのためにはもっともっと努力しないといけない。稽古場の立ち振る舞いもそう、生き方としても周りから見られている。責任ある地位。中途半端な気持ちではいられない。」中学卒業文集には「天才は生まれつきです。もうなれません。努力です。努力で天才に勝ちます。萩原」と書いたとの報道もあったが、凡俗から見ると彼はやはり天才の一人だ。

天才でも生半可な努力ではなれないのが横綱かもしれぬが、その代わり横綱にはカド番も減ったくれも無い、実績を失えば一巻の終わりだ。彼が何場所横綱の地位を張れるか、今相当なプレッシャーに耐えていることだろう。更なる精進を期待しよう。

お相撲とはまるきり違うのが政治の世界。宇良関のレスリング経験を生かした決まり手の「居反り」は協会が認定している48手のうちらしいが、政治の世界はそれこそ「なんでもあり」らしい。特に、総理は一度陥落してもノコノコ復活できることも相撲とは大違い。恥を知らなければ笑いが止まらぬかもしれぬ。安倍総理の頭にある星取表も選挙の数字なんだろう。「確かに大きな議席を失って一度陥落したが、それ以上の議席を獲得したのだから文句はあるまい。」確かにそれも一つの哲学ではある。

しかし、「地盤、看板、鞄」の3つが揃えば総理大臣には誰でもなれるとすれば問題だ。稀勢の里関の学歴は中学校卒業、安倍総理は大学のご出身。しかし所信表明演説を終えたばかりの総理側から見れば、語る内容を比較するのも恥ずかしくなるだろう。品位と風格の差が歴然としすぎる。もちろん学歴の差でもない、馬鹿とか利口の問題とも少し違う。

安倍総理にはこれ以上笑いものにならぬうちに早いとこお引き取り願いたい。

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