2017年1月12日木曜日

喧嘩と話し合い

若い頃、特に高校時代くらいにはおかしな愛校心みたいものが心に芽生えて、市内の他校の生徒に対して対抗心、もっと悪く言えば敵愾心的なものを抱いた時期があった。思えば馬鹿らしい話だ。こちらが下らない邪心を抱けば、相手の学校にも似たような思いを持つ生徒が出現するのは当たり前だろう。事実、用でも無いトラブルに巻き込まれた経験がある。

子供の喧嘩であれば仕方ないで済ませても、いい大人が知らない者同士何の根拠もなく、急に敵愾心を露にして喧嘩腰になっているのを見かけることもある。両者とも理屈はあるのだろうが、第3者から見れば双方共に正常な精神状態にあるとは見做せないだろう。国家間の紛争については、気分とか単純な話ではないだろうが、もっとシンプルに考えてほしいものだ。できるだけ多くの国とお付き合いはさせて頂くが、課税権を含む国の自主権だけは譲る必要も無いだろう。

貿易における関税障壁を互いにできるだけ低くしようとする各国の努力に対して敢えて異を唱える必要は無いが、世の中にはどうしてもできないことがあるのもまた現実で、互いの事情は異なるにせよ各国ともに似たようなことはありうべしだ。アメリカがメキシコや日本の自動車製品に対し高い関税を課したいなら仕方がないだろう。どうしてもそうしたいなら日本はアメリカ産農産物に高い関税を、なんて話は交渉事だから、どう決着すべきかは分からない。それこそ専門家同士の話し合い、交渉の領域のことだ。

日頃不思議に思うのは、如何なる存念があるか知らぬが、太平洋を取り巻く他国に働きかけて、日本が中国に対しては碌な話し合いもせずに仲間外れにしようと懸命になる態度である。主な原因は中国の覇権主義に対する嫌悪感、或いは中国の日本に対する強い警戒感、わけても政治的右傾化が気に入らない言うことか。しかし中国は日本最大の貿易国(輸入では1位、輸出ではアメリカに次いで2位)であるし、ここ100年そこそこに起きた不幸な戦争を別にすれば、古来より文明文化の輸入元ではないか。

アメリカとの同盟は結構だが、アメリカが中国に対して敵愾心を抱けとけしかけている訳でもあるまい。覇権主義とか言っても、中国が尖閣諸島を占領しにやってくる可能性どれほどのものだろうか?日本は固有の領土と主張しても先方がそれを認めないのも事実だ。それこそ虚心坦懐に話をしてみてはどうか。それが大人の政治家としての器量ではないか。ロシアと話ができて中国と話ができない本当の理由は何だろう?

2 件のコメント:

tak さんのコメント...

舌鋒鋭くなってきましたね。

senkawa爺 さんのコメント...

takさん
ご無沙汰ばかりで失礼を重ねておりますがご容赦ください。
年も改まりましたが今年どうぞよろしくお願いします。

>舌鋒鋭くなってきましたね。
言われますと誠にお恥ずかしい次第で、世事に疎くなりテーマにも事欠く始末です。
それでも健康法の一つと思って無理して頑張っている次第です。