2016年9月11日日曜日

改めて「テロとの戦い」

今世紀初頭ニューヨークで起きた不思議な911事件から早くも15年の歳月が流れた。思えばあの事件以来世界は一変して「テロとの戦い」が生まれ、全世界の治安が益々乱れて多くの国が平和を脅かされている。我が国も例外でない。国内的には外国との紛争で死亡に至った事件は表面化していないが、外国で日本人がテロリストに殺傷された事件は数え切れなくなった。

今更15年前の事件をほじくり、誰が真犯人であったかとか、その後の紛争拡大の緒を作ったアメリカ大統領やそれに協力した世界の政治家を非難しても平和は蘇らないとしよう。これだけ混乱してしまった世界の中で、確固たる信念で平和国家であり続けるために我が国はどうすべきか。

冷静に考えてみればそもそも「テロとの戦い」で言うところのテロリストは勿論単数ではありえない。相当な集団であり、ISのように認知されていなくても一つの国家のようにも思える場合もある。またある国家の秘密任務を負って活動している集団もあろう。北朝鮮の如きは国家そのものをテロ国家と称することもあり、「テロ」そのものが意味不明に近い混乱状態にあるとも言える。アメリカ国内では北朝鮮に対する「斬首作戦」の計画が着々と進み、演習も繰り返されているそうだ。北の若旦那もそれを知っているだろうから核兵器開発に余念がない。

外交下手はどうも我が国だけではないらしい。日本が杖とも柱とも縋るアメリカにしても余り褒められたものではないように思う。こんな世界情勢の中で政府の目指す方向はどうなっているのか?これがまた非常に分かり難い。アメリカ軍の駐留を援助するくらいだから日米関係基軸は理解しなければならぬだろう。それぐらいは我慢するとしても、憲法の解釈を変えてまでアメリカ軍の仰せに従うのは如何なものか?同様に考える国民も多いと思うが、政権支持率が高いところを見ればこちらの考えはマイナーかもしれぬ。

戦争を実感できない年代が増えているので、戦争に巻き込まれることにさしたる恐怖感を感じなくなりつつことは危険だが、年寄りからの警鐘の響きは遠くなりつつあるようだ。

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