2016年8月3日水曜日

大臣の任

「先日の参議院議員選挙で落選してしまった大臣が二人も出たので」が理由らしいが、今日また内閣改造となった。今日までの安倍内閣の在任期間は、発足が昨年1月7日だから1年に満たない。中で初入閣した大臣を列記してみよう。
法務大臣 岩城光英・文科大臣 馳浩・農水大臣 森山裕・国交大臣 石井啓一・環境大臣 丸川珠代・特命担当 河野太郎・特命担当 島尻安伊子・特命担当 加藤勝信の8名。中には国交大臣のように新しい内閣で留任する人もいる。また丸川珠代氏のように閣内に残るが所管官庁が変わる人もいる。

今日までの内閣について成立経緯や何を目標に掲げていたかも忘れてしまったが、消費税増税を先送りしても余り盛り上がらない「アベノミクス」を旗印とする経済政策が重要課題だったろう。しかしその目玉政策を担当する甘利明氏(特命経済財政政策担当)が通常国会のさなか急に身体の調子が悪くなったことや、今年に入ってからは九州に大地震が襲い、通常国会も盛り上がらないと言うか消化不良の議論で早々に閉じられてしまったことを思い出す。この内閣を酷評すれば、碌な仕事もせずに大臣歴任の肩書だけが残ったと言われても仕方ないのではないか。

大臣のお仕事とは何か、寡聞にして存じ上げないが、自分の経験に照らして言いたい。嘗て務めた小さな会社で総員40人ほどの大阪支社に転勤した時のことを思い出した。もちろん小さな所帯だからワンフロア―で、総務、経理担当の3人だけが私の席の後ろに位置していたが、全社員と常に顔を突き合わせていたわけだ。それでも約半年は、仕事に対して殆ど口を出すことは無かった。むしろ出来なかった、が正確かもしれぬ。半年経ったころから少しずつこちらの意見も言い始めて、意味を理解してもらうにはまた半年ぐらいはかかったと思う。

大臣ともなれば零細企業の1支店とはスケールが異なる。ましてや与えられた宿題の重みは、身体全体を脳みそにして絞りぬいても追いつかぬほど重い筈だ。その任を与えられた時と解かれる時の思いは如何なるものだろうか?各大臣とも就任に際しては記者の前でコメントするが、辞任の時にこそ記者会見をすべきではないか。新大臣については一言いいたい人もいないわけではない。勿論任命者にも責任があるだろうし、今日のところは新大臣の活躍を祈ろう。

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