2016年8月22日月曜日

宴の後

今朝婆さんが言っていた。「今年は夏らしくからっとした天気の日が殆ど無いようね。」二百十日とか秋の長雨はよく聞くが、子供たちが未だ夏休みの最中なのに、一度に三つの台風が本州から北海道にかけて接近するとはおかしな夏だ。地球の裏側のリオでオリンピック閉会式が行われていたが、ここでも雨が降りしきっていた。地球全体が気候変動に見舞われているかと思ったら、関係者は恵みの雨と喜んでいる風情無きにしもだ。外国のことはさっぱり分からない。兎も角2週間以上にわたったオリンピックも終わってしまった。

祭りの後に来るのは一抹の寂しさと相場が決まっている。長野オリンピックは1998年だからもう20年近く前のことになるが、故郷長野では宴の後は一抹どころではなく、地域経済が悲惨とも言うべき状況に陥ったことはよく知られている。ブラジルも国家の政治・経済状態が芳しくなく、開催前には相当懸念が持たれながらも滞りなく無事閉会式まで漕ぎつけた。改めて関係者には敬意を表し、他国のことながら長野の二の轍を踏まず発展することを祈念したい。

なんて書くと、他人の頭の蠅よりお前の国やお前自身は大丈夫かと笑われそうな気もする。個人的には来月事務所の閉鎖で、一時的に引っ越し費用が発生するものの、無駄な費用の垂れ流しを大分止めることになる。あと何年生きるか分からないが、これからは出来るだけ生活を縮小してお金を使わないよう心掛ける決心もついた。年寄りとしては当然ことだ。一方国家の方は相変わらず、お金のばらまきを企んでいる。為政者は無限にお金が湧いてくるとでも思っているようだ。

「俺を見倣え」と国の政策に口出すほどの見識は無いし、力が無いのが残念である。国は我が寿命を遥かに超えて存続しなければならない。存続の根本は何と言っても人口の確保だろう。2020年のオリンピックに備えてアスリートの育成も結構だが、先ず赤ちゃんを増やすことを考えないといけないように思う。そうは言っても人それぞれ、「先に楽しみ、後に憂う」のも一つの哲学だ。長い人生の中で出会った友人の中にはそういう哲学の持ち主も何人かはいた。いわゆる楽天思想で、プロ野球の球団名になるくらいだから、一概に悪いとは言えないだろうし、彼らの人生が傍から見て不幸に終わっているとも言い難い。

己ですら嘗てその傾向にあったことは否定できない。しかし最近は少し反省して少々悲観的になっている次第である。国家指導の立場にある人たちが如何なる哲学を持つか知る由もないが、2020年以降のことも十分頭に入れておいてもらうことを祈りたい。

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